| 「政府広報」予算の呆れた“ムダ遣い” |
昨年も社会保険庁から議員宿舎など、官公庁の税金の“ムダ遣い”が指摘されてきたが“仕置人”がここに取りあげるのは「政府広報」予算のバカバカしい遣われ方だ。
この予算は「内閣総理大臣を長として、他の行政機関の所掌に属さない種々の行政事務などを行う機関」の総理府が握っている。
われわれがテレビや新聞でよく見かける「総理府」と片隅に遠慮がちに示されているアレだが、平成17年度は100億4,900万円で、18年度も100億4,500億円。
この予算のうちからテレビやラジオの電波関連に約35億円、新聞や雑誌に50億円、あとの15億円〜は世論調査や事務費に使われている。ところがその遣われ方がトンチンカン。
昨年春、『MORE』(集英社)という女性誌や『ビックスピリッツ』(小学館)というコミック雑誌、『ヤングマガジン』(講談社)などに<今から150年前の「日露通好条約」で北方領土は日本の島と決められました。>などのコピーが記され<ひとりひとりが理解を深めて、北方領土返還を実現させましょう。>とあるが、女性ファッション雑誌や男性コミック雑誌にこんな広告を載せてどういった効果があるのか。雑誌の雰囲気や読者対象の効果も考えず、ただ広告代理店にまかせっきりだから、広告代理店の思惑通りになってしまう。
この“北方領土返還”の広告はカラー刷りで掲載料は1ページ200万円。
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女性誌『MORE』に掲載された広告(カラー印刷) |
また2年ほど前に見た新聞の全面広告で、小泉総理とイギリスのブレア首相のツーショット写真が掲載されたが、キャッチコピーは<産業革命のつぎは環境革命>というものだった。
この頃は、小泉首相が自衛隊のイラク派兵を実施したり郵政民営化成立に突き進んでいた時期で、小泉首相のご寵愛を受けていた小池百合子環境大臣が環境省の予算の中から投じた。これは大手5紙に出したもので1紙800万円だから、大まかに計算しても4,000万円ナリ。
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環境省が出した
イメージばかりで訳のわからない
『朝日』の全面広告 |

自民党観光対策特別委員長
二階俊介
「政府広報」予算で
観光業界のPRをした。 |
以前“仕置人”が「政府広報」をチェックした中に、『文芸春秋』で二階俊博運輸大臣(当時)と松橋功「(社)日本旅行業界」会長の対談が組まれていた。この対談の内容たるや“お粗末”の一言につきる。
二階「日本とアメリカとの最初の観光協議が行なわれ、私が団長を務め、そのとき松橋さんは業界代表のメンバーとして出席され、アメリカの各地を一緒に回りましたよ。」
松橋「1990年でしたね。私がちょうど『日本交通公社』(JTB)の社長に就任したときでした。航空業界、旅行業界のトップが30名ぐらいのミッションでしたね。」
二階「その旅のとき、私も観光産業の重要さを改めて認識させていただき、将来お役に立つことがあれば、微力を尽くさなければと思いましたよ。」
このような調子で2人の対談は8頁も続く。
しかも運輸大臣の二階は「社団法人全国旅行業協会」の前会長であり、松橋は「社団法人日本旅行協会」の会長だった。したがってこの2人の対談は“旅行業界のPR記事”ではないのか。
そこで「旧運輸省」(現「国土交通省」)に質問してみると「あの企画は運輸省の政策を国民にPRするため」だという。
“仕置人”が「あの記事の何頁の何行目に政策が述べられているのか」と聞いても返答はしどろもどろ。
月刊『文芸春秋』の場合1頁の広告料が74万円だったから8頁で592万円。それに消費税を加算すると616万6,000円になる。こうした「政府広報」が当時『文芸春秋』だけで年間に5回も掲載されていた。
これからは“総理府”と表示されたマスメディアの広告(税金)は厳しくチェックしていこうではないか。 |