| 札幌「加森観光」に“長銀幹部”入れ替り就転 |
最終的には約8兆円の“公金”を注ぎ込んだ「日本長期信用銀行」(現「新生銀行」)の“長銀マン”は、これらの“公金”を自分の保身のために食いつくし、たった10億円で外資に売ってしまった。そして幹部の“長銀マン”は、親密な取引先と結託し、現在はその取引先企業に“天下り”、高給を取っているケースも少なくないが、そのひとつのケースとして「加森観光」という会社がある。
「加森観光(株)」(札幌市中央区・加森公人社長)といっても、一般的になじみは薄いが、その事業集団は、北海道は言うに及ばず、東北、東京、九州まで広げているレジャー施設業者。
「加森観光」は設立が1981年9月で資本金8億1,800万円で登別温泉の「クマ牧場」などの経営や別府温泉の「杉乃井ホテル」なども傘下に収めている。また、かつて「リクルート」が経営していた岩手県の「安比高原スキー場」やゴルフ場の「メイプルカントリークラブ」も掌中にして拡大路線を突っ走っている。 |

別府温泉の名門「杉乃井ホテル」の全景 |

「加森観光」が経営するレジャー施設
所在地一覧 (ホームページより)
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この「加森観光」に昨年4月1日付けで“常務取締役東京支社長”に就任したのが「日本長期銀行」の最後の秘書室長だった絹田辰雄。そして絹田の前任者は、やはり「長銀」の常務取締役だった石井康之。
石井は昭和42年に「長銀」に入行した3人組の1人だったが、平成3年から2年間「日本リース」に出向、不動産案件の審査部長の地位にあったものの取締役にはならなかった。だが、平成5年には取締役人事部長として「長銀」に戻り、平成7年からは営業企画部長、そして平成8年暮れに常務取締役に昇格した。「日本リース」は「長銀」にとって“ゴミ箱”といわれ、石井は「長銀」の不良債権処理のキーマンとして“活躍”した。
例えば、「イトマン」事件の伊藤寿永光が関与した銀座館跡地を、「長銀」の顧客だった「加森観光」を担ぎ出してなんとか事業化した。また石井は「銀座二丁目ビル」に「加森観光」から出資させて加森公人を代表取締役に据えた。
バブル期に「日本リース」は2つの不動産会社に126億円と90億円を融資した。だがバブル崩壊後「日本リース」が土地の所有者となる。「日本リース」が双方の土地を所有したのが平成3年3月である。本来ならば、返済が実行されない場合は競売にかけて債権回収するのだが、「日本リース」は、加森公人が代表取締役の「銀座二丁目ビル」に所有権を移転している。
冒頭に記した「加森観光」の新常務取締役は昨年4月1日付で東京支社長に着任しながら4月8日に足を骨折して出社できず、6月からやっと出社した。そこで世田谷の自宅に電話してみると、本人が電話口に出た。
「会社からは、安比の方で骨折されたと聞きましたが、もう良くなられたのですか」と質問してみたが、これには黙って答えようとしなかった。「旧長銀時代には絹田さんは秘書室長でしたよね。それから前任者の石井さんも旧長銀の幹部でしたよね」との問いには「そうです。しかし他の金融機関から来てる人もいます」と答えたが、全体的にしどろもどろだった。
平成3年12月9日、加森公人が「(株)オールスイートホテル」を設立、このころ「銀座二丁目ビル」が「日本リース」から、現在「アートホテルズ」が建っている“浜松町”と“大森”の土地の所有権を取得する。ところが、この土地の所有権は、平成7年1月に設立された「有楽町総合開発(株)」(東京都港区・田所忠夫社長)が「銀座二丁目ビル」から建物(アートホテルズ)の所有権を取得する。 |
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そしてこの「有楽町総合開発」と、平成10年11月20日に加森公人が設立した「(株)アートホテルズ」(東京都品川区・加森公人社長)が建物であるホテルの賃貸契約を結んだのが平成11年3月31日。
この「アートホテルズ」にも前記した「旧長銀」の石井康之が常務取締役に就任した。おそらく石井康之は「加森観光」への論巧行賞として破たんした「旧長銀」から迎え入れられている。 |

「アートホテルズ浜松町」 |

「アートホテルズ大森」 |
8兆円もの“公金”を注入させて破たんした「旧長銀」の幹部らは、不良債権の回収など念頭に無く、破たん後の保身に明け暮れていた。
したがって“債務飛ばし”に専念し、その顕著なケースが「加森観光」と「旧長銀」の構図である。それは諮意的で悪質で、国民に対する背信行為と言うべきである。
「旧長銀」の体質はもともと“臭いものに蓋”で「そもそも長銀は、二信組事件で一度破たんしていた」という声もある。
あの「イ・アイ・イ」の高橋治則による“二信組事件”、あれは“長銀事件”と言ってもいい。「旧長銀」が高橋治則を使って行ったバブル経営の責任を、政府、旧大蔵省、日銀、旧長銀、それに捜査当局が“二信組”を“高橋治則の犯罪”にすり替えてしまった。
約8兆円もの国民の“血税”を喰い潰した奴らを捜査当局は見逃がしてはならない。 |

『北海道新聞』が報じた記事。
その後「加森観光」が実質的所有者として運営している。 |